馬はレースに出る前には調教をするのは皆さんご存知だと思います。
実力を鍛えるためであったり、休んでいる間に着いた脂肪を落とすためであったり、
さらには真っ直ぐ走らせる練習や騎手とのコミュニケーションのために行う調教もあります。
ここでは馬券を予想する上での調教の必要性や、どういった点に注目すべきか。
調教から読み取る馬の状態などを紹介したいと思います。
競馬新聞には、必ず毎レース調教欄が記されてあります。
この調教欄はだいたいどの新聞も、前走前の調教〜今回のレースまでの調教内容が書いてあります。
11レース @馬の名前前栗B重 85.8 68.8 53.4 38.6 11.0H強め |
こういった感じに書かれていると思います。
この一行で、その調教を目で見たかのように再現することができるのです。
例えば上の例では、11レースに出走する@番の「馬の名前」という馬。
「前」は前走前の調教で「栗」は栗東トレーニングセンター。
「B」はBコースという調教コース。「重」は馬場状態。
その横からの数字は走破タイムを示します。
左から1200m 1000m 800m 600m 200mのタイムを表しており、この馬の場合は、
1200mを走り、最終タイムが85.8秒。1000m通過時点が68.8秒…以下同じで、
最後の200mの所はラスト200mを何秒で走ったか。という感じで見ます。
「H」というのは馬場の九分目を走った、ということで
「強め」は強めに追った、という表現がされています。
これが基本的な調教欄の見方です。
例えば、前走の追い切り(レース前最後の調整)と今回の追い切りが同じコース、同じ強さだったとします。
単純にタイムが前走より速くなっていれば調子が上向き、と考えていいのでしょうか?
格段にタイムが速くなっていれば、調子は上向いたと考えられるでしょうが、
0.ん秒速く(遅く)なっただけでは調子の変動は考えにくいです。
単純にタイムの良し悪しでその馬の調子を探るのは不可能に近いのですが、
同じ馬を毎レースずっと見ていれば、タイムの数字だけで調子を判断することも可能になってきます。
調教欄は縦にズラっと並んでいると思います。
しかし!調教は縦の比較よりも横の比較!
これが大事です。
横の比較というのは、その馬にとってその調教はどうなのか?ということです。
他の馬よりタイムが遅いからといって、調子が悪いとは限りません。
(↑これが縦の比較)
つまり同じ馬をずっと見続けていれば、横の比較も容易くできるわけですね。
その馬は調教駆け(調教でも一生懸命走る)するかどうか?
脚が弱いため、あまり強い調教ができなかった馬が今回は強い調教を行った。
等、色々な発見が馬券の検討にも繋がるのです。
もう一度言います(笑)
調教は横の比較を!
ここでは一度馬券の検討からは離れ、馬の調子を探るために調教の基本的な日程等を紹介します。
調教は水曜か木曜に行うことが多いですが、火曜日や金曜日、その他の日に行うこともあります。
馬の体調やレース出走の間隔などを考慮して決められます。
追い切りと呼ばれる最終調整は、以前はレースに出るその週の水曜か木曜に行われることがほとんどでした。
最近は、レースに出る前の週に強い追い切りを消化し、レース当週は軽めの調整だけ行う、
この方法が主流になりつつあるようです。
各調教師様々な特色を持った調教を行うので、その内容から馬の調子を探ることも可能です。
競馬記者でもなければ、現役全馬を毎レース見続けることは不可能です。
まして、調教まで含めて見続けるなんて、時間がいくらあっても足りません。
調教を馬券検討の要素に含めるなら、何頭か馬を選んで見続けるようにしましょう。
買うレースで調教を参考にする場合は、調教欄に好走馬が載っている新聞もあります。
あと、これも見続けているからこそ出来る「技」なのですが、
それまでの調教とは全く違った調教を行うことがあります。
これは変化を与える事で能力アップ、または馬の気持ちの良化を図るものであり、
なかなか調子が上がらない馬に行ったりする場合がほとんどです。
それまで坂路ばかりだった馬に芝コースで調教してみたり、障害コースを走らせてみたり…
方法は様々ですが、これによって調子が急上昇!する馬もいます。
関係者のコメント欄に「調教を変えた」と書かれる時も多いです。
穴馬券を狙う際には特に注目すべき箇所です。
まとめます。
・調教は縦の比較より横の比較!
・同じ馬を見続けることで調教から調子を探ることが出来る。
・調教の変化に注意!激変する場合も多々有り。